図鑑の出版社を徹底比較!小学館NEO、講談社MOVE、学研LIVE

図鑑の出版社を徹底比較!小学館NEO、講談社MOVE、学研LIVE

子供の図鑑、まず一番有名な小学館図鑑NEO。一番売れています。ですが、実は初版が2002年と古いだけあり、小学館NEOは、内容が硬めで見せ方がまじめで古い(新版も中身は大きく変わらないものが多い)。学研LIVEと、講談社MOVEは、現代的な図鑑で見せ方が新しく楽しい。老舗のNEOと、新参者のLIVEとMOVE、3社の図鑑にどんな違いがあるのでしょうか。徹底的に調べてみました。
※初版:LIVEは2014年、MOVEは2011年。

図鑑の出版社を徹底比較!小学館NEO、講談社MOVE、学研LIVE

どんな子供に適してる?

小学館NEO:まじめで誠実。調べることが好きな子供向け → NEOラインナップ

学研LIVE:ほどよく楽しく、抑えるところはしっかり抑えたい子供 → LIVEラインナップ

講談社MOVE:革新的で楽しく学べる! 本が少し苦手な子供 → MOVEラインナップ

各社の位置づけは、NEO、LIVE、MOVEの順で内容が楽しくなっていきます。楽しさを重視する反面、この順で、一覧性や情報量が減っていきます。

紙面・ページ構成の比較

なぜそうなのか、それぞれ具体的に比較していきます。違いが分かりやすかった鳥図鑑のフクロウのページで比較します。

特に3社の違いが象徴的だったフクロウページをピックアップしました。小学館NEOは、全体を通じてほぼレイアウトイメージに変化なし。下の紙面のようなページが延々と続きます。学研LIVEは、全面写真ページがあったり切り抜かれた一覧ページが続いたり変化があります。講談社MOVEは、切り抜かれた鳥のページもありますが、全体を通じて写真集的なイメージが強いです。全体を通じて、各社ほぼ下の写真のイメージです。

フクロウページの3社比較

小学館NEO
 
学研LIVE
 
講談社MOVE
 
小学館NEO
学研LIVE
講談社MOVE

掲載数や特徴など

掲載数:学研LIVEが一番多い反面、個体の写真サイズは小さめ(ただし人気生物は大きい)。
鳥の表現:NEOだけイラスト、LIVEとMOVEは写真。※NEOはイラストで表現されてる図鑑と、写真表現の図鑑がある(動物や植物はイラスト、はちゅう類や魚は写真)。
3社の特徴:NEOは個々の生物についての解説が頻繁に入っていて、固有の生物について深く学べる。LIVEは楽しい写真や切り抜かれた一覧ページも多く、また鳥全体に対しての比較や解説ページもしっかり入り盛りだくさん。MOVEはダイナミックな写真が多く、見て楽しめる。
全面写真/扉など:NEOは章の区切りくらいでほぼ大きな写真はありません、LIVEとMOVEは大きな写真が時々入るので楽しい。
情報:NEOは個々の個体を重視、LIVEは鳥全体をくわしく、MOVEは先生による話し口調の文章があったり、親しみやすい内容。

鳥図鑑を参考に3社比較

  小学館NEO 学研LIVE 講談社MOVE
掲載数 約 650  約 860  約 500 
鳥の表現 イラスト 写真 写真
全面写真 ほどんど無い 5見開きに1回程度、片側か見開き全面写真 全面写真がとにかく多い
特徴 個体それぞれについての解説が多い 頻繁に差し込まれる全面写真と特集ページが秀逸 点数を絞ってダイナミックな写真
情報量 個体それぞれに対しての情報が深い 鳥全体のことについて、特集ページでしっかり説明がある 浅いが、先生による話し口調の文章が随所にあり、読みやすい

各出版社のシリーズの強み

小学館NEOの強み

1. 全ページにわたり、一定のトーンなので見やすい

常に白地にポツポツと生物が並ぶ、この一定のトーンが退屈な反面非常に見やすく迷わなず見つけやすい。

2. 各個体について、イラスト+図や写真で生体などを解説するものが特に多い

それぞれの生物について詳しく知りたいならこの図鑑。LIVEやMOVEは各個体についての説明は少ないので、そこを重視するならNEO。丁寧で誠実な印象。

トラだけでも、3つの写真とキャプションで、情報量が多い
ここまでコアラに詳しく書いてあるのはNEOだけ
マイナーな動物でもしっかり解説

学研LIVEの強み

1. 点数が多い

そのメリットは動物園などで興味を持った動物が図鑑に載ってる確率が高い、「載ってる」ってることは子供にとってテンションがあがるとても大切なこと。ペンギンが全種類載っているのは、この3社ではLIVEだけ。

2. ダイナミックな全面写真

随所に入ることで、子供の好奇心をかきたてる。

3. 時々入る情報ページ

生体やくらし、仲間分けなどをしっかり説明があり、ここで生物について詳しくなれる。

4. 生物の本当の大きさページが大迫力!

トラやペンギンなど、人気生物を原寸大でリアルに感じられる。

講談社MOVEの強み

1. 全編にわたって入るダイナミックな写真

とにかく紙面が楽しいということ。どのページも華やかで、見てて飽きません。それぞれのページがしっかり作り込まれているのがよく分かります。

2. 時々入るコラムが刺激的

つい見入ってしまう、質の高いコラムページに子供は興味津々になりそう。

各出版社のシリーズの弱み

弱みは強みの反対側、強みを活かすために犠牲にした部分。

小学館図鑑NEO
・まじめな図鑑なので、好きじゃないと興味を持ちづらいかも

学研LIVE
・写真にしていることで、毛並みがある生物のフチの処理のぼやけが気になるものや、コントラストが強かったり見えづらいものがたまにある。
・掲載数を多くしたことで、写真が少し小さめなページが時々ある。

講談社MOVE
・一覧性が低く、少し探しづらい。探しものするときには、みつけづらく感じる。
・掲載数が少し少なめ

付属DVDについて

DVDはおまけなのであまり重視しませんが、質はそれぞれ全然ちがい、DVDのおすすめは講談社MOVEです。
△ 小学館NEO:ドラえもんがクイズなどで、楽しく浅く(見やすいが、内容は軽い)
△ 学研LIVE:BBCの番組で内容は深いが少し固く、子供にはちょっと難しい
◯ 講談社MOVE:nhkの映像、子供向けに作られていて内容もしっかり丁度良い

どの図鑑をえらべばいいの?

どの図鑑がベストかは、その子供によって違います。NEOが一番売れているからといって、NEOを買っておけばいいわけではありません。NEOは少しハードルが高めなので、一般的な子供が興味を持つにはLIVEかMOVEあたりは親しみやすくておすすめです。子供に合った図鑑を買ってあげましょう。

小学館NEO:まじめで誠実。調べることが好きな子供向け → NEOラインナップ

学研LIVE:ほどよく楽しく、抑えるところはしっかり抑えたい子供 → LIVEラインナップ

講談社MOVE:革新的で楽しく学べる! 本が少し苦手な子供 → MOVEラインナップ

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