「WEBデザイナーやめとけ」て、それクリエイティブ職全体の話だよ

「WEBデザイナーやめとけ」て、それクリエイティブ職全体の話だよ

WEBデザイナーが「やめとけ」と言われる理由

  1. 労働時間が長すぎる(終電はあたりまえ)
  2. 給料が安い
  3. 常に知識をアップデートする必要がある

でも、それってWEBデザイナーに限ったことじゃない。クリエイティブ職全体に言えること。

「クリエイティブ性が高い」仕事だと「過酷」になってしまう。

なぜ? 極限まで「質」を追求するから

じゃあ、WEBデザイナー含め、クリエイティブ職で

過酷じゃない仕事って無いの?

あります。
ただし、クリエイティブ性は低い

詳しく解説していきます。

かつて、「クリエイティブ性が高い」な職場と、「クリエイティブ性が低い」職場を両方勤めたことがあり、その経験を元に書いていきます。

WEBデザイナー含め、クリエイティブ性が「高い」仕事が、過酷な理由

クリエイティブ性が高い仕事が、過酷な理由

  • クオリティを限界まで高める為、時間がかかる
    デザインって終わりが無いので、より良いデザインにするため、締め切りギリギリまでデザインを詰めるので、限界まで時間を使ったりする
  • アイデアの量や質を重視するので、リサーチなどにも時間がかかる
    これも同じことで、より良いアイデア、もっと良いアイデアがないか、ずっと模索し続ける。こういった地道な努力によって質の高いデザインが生み出される。
  • 安い仕事にクリエイティブ性が高い仕事が多い
    自由度の高い案件、お洒落で楽しい案件は予算が少ない場合が多い。極端な話、友達が店出したからDM作って、みたいなのはデザインは自由だけど予算は少ない。大御所デザイナーとなれば、高単価でクリエイティブ性の高い仕事はありますが、普通はそういう仕事は回ってこない。
  • 逆に、予算の高い仕事には、あまり突飛で斬新なアイデアは通りづらい。
    費用をかけているだけに、効果が見込める無難なものに落ち着くことが多い。

有名デザイン事務所での経験談(クリエイティブ性が高い)

実際、クリエイティブ性の高い(デザイン誌などに載るような)有名なデザイン事務所に勤めていた時があります。どんな感じだったかというと、、、

  • 労働時間:9時半出社、夜中3時4時帰宅(自転車通勤・片道30分)
  • 給料:約12〜15万円(税引前・健康保険なし)
  • クリエイティブ性の高いデザインばかり(ダサい案件は受けない)

一つの案件では約100案近く作り、壁に全て真っ直ぐ貼る、揃えて真っ直ぐ貼ることに時間がかかったりする。正直これって意味あるの? 画面で確認すればいいんじゃないの? と思いましたが、壁に貼る!っていうことを徹底してたり、とにかく一見ムダに見えるようなこだわりが多く、時間はどんどん無くなります。とにかくデザインへのこだわりがとても強く、レベルの低い案件は受けないというスタンスでしたが、一度だけクリエイティブ性の低い案件を受けていました。


社長(CD)

内容的にうちの事務所として受けたい案件ではないが、金額の大きい案件なので、皆で協力してやってほしい

とのこと、クリエイティブ性の高さと金額は逆の関係にあるんですね。過酷な状況でしたが、

一番きつかったのは、罵倒される「精神的苦痛

毎日、誰かが怒られている状態でした(怒鳴られる感じで)。自分は下っ端だったので、毎日毎日怒られていました。怒られ続けることは本当につらい。夜中の3時4時帰宅、9時半出社のほぼ寝れないことや、給料が低いことは、特に何も感じないほど。そんな過酷な日々でしたが、夢中で夢を追いかけていた時期、正直、辞めたいと思ったことはありませんでした
(結果的に辞めさせられましたが・・・多分不当解雇なんじゃないかな。。)

先輩方の知識はすごかった。

忙しすぎてデザインについてゆっくり話す機会もありませんでしたが、少しだけデザインの話をする機会があり、見せてもらった本は、これまで全く見たこともない世界観で、言葉で言い表せないような、とんでもない本でした。もっと話す機会があれば、簡単に知り得ないマニアックな知識が聞けたんだろうなぁ。

仕事のやりがいは、ありすぎる。

過酷な日々ですが、仕事内容は常に超クリエイティブ。事務所に来られる方々は、一流のすごい方ばかり、日々刺激を受けまくっていたのは間違いありません。

クリエイティブ性の高い会社は、過酷だけど、デザイン好きには楽しい

過酷じゃないWEBデザイナーや、クリエイティブ職はどんな仕事?

まず、大前提として、

クリエイティブ業界全体が、残業あたりまえなムード

これは変えようのない事実。

WEBデザイナーや、クリエイティブ職のほとんどが過酷です。数は少ないですが、過酷じゃない会社もあります。

大手企業のインハウスデザイナー(企業内デザイナー)は、過酷じゃない

一般企業の中にもクリエイティブの部署が存在する会社があります、社内のデザイン部署。自社商品やサービスなどのデザイン業務。大手企業に多いです。

ここにはクリエイティブ職のムードはほぼありません。ノー残業デーだったり、一般職のみんな同じ、定時で帰ることが当たり前。過酷な職場が嫌なら、インハウスデザイナー一択だと思います。

ただし、

レベルは高くない。質はそれなり、デザインのスキルアップは難しい

定時で帰るくらいなので、熱意が皆そこまで高くない。もちろんプロとしてこだわりはあるが、デザイン事務所の先輩のような、マニアックな深い知識を持っている人は居ません。

企業内インハウスデザイナーでの経験談

以前インハウスデザイナーとして勤めていたことがあります。実際かなり緩かったです。定時で帰れるし、変なこだわりを求められることもない、デザインについては素人みたいな人が多いので、そういう意味では面倒なこともありますが、仕事量は常識レベル。

ですが、デザインについてうるさく言う人が居ないので、

デザインの成長が止まってると感じることも多い

また、専門知識について、聞ける人が少ない(居ない場合も)。
なので、場合によってはある程度自分自身で勉強する必要があるという不安がある。ただし

クリエイティブ職で、人並みの生活ができるという魅力は大きい

過酷じゃないインハウスデザイナーの求人

インハウスデザイナーの求人が多い求人サイトがこちら。
非公開案件も多いので、登録しておくことをおすすめします。
マイナビエージェント

※マイナビのプロモーションを含みます。

デザインが好きで、大変でもデザインが上手くなりたい!
ていう人にはおすすめしません。

そういう人はおとなしく過酷なデザイン事務所に入って下さい。
過酷だけど、楽しいですよ。

楽さを取るか、デザインの楽しさを取るか

その人の考え方次第です。

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