フリーランスの仕事場は、政府の調査によると約75%の人が自宅まわりです。自分も17年間のうちに、家族ができたり状況が変化しましたが、まだ自宅で続けています。もちろん、状況変化のたびに事務所を借りることも考えました。
フリーランス全体の仕事場(調査結果)
- 自宅 61%(自宅に併設した事務所を含むと75%)
- 事務所を借りる 16%
- 取引先(業務委託先)23%
フリーランスの実態に関する調査(財務省管轄の会社)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings180322.pdf
フリーランス全体の割合は、ざっくりとこんな感じ。自宅にくっついた事務所を含めると、75%が自宅で仕事していることになりますね。よく人を呼ぶ、従業員を雇うなど、倉庫として必要。何か事情がないと事務所は借りないですよね。親と同居してる自宅の1室で有限会社にしてる方も周りには居ましたし。取引先という結果は意外ですが、業務委託先と言われて、なるほど理解できました。よくある話ですね。自分も確かに業務委託の時は企業に席がありました。
フリーランスの仕事場、種類と特徴

フリーランスの仕事場ってどんなところがあるんだろう。上から順番に、コストがかからないものから並べてみました。
コスト0|自宅
事情がない限り、フリーランスは自宅で行うのが一番おすすめ。通勤0分、コスト0円。こんな最強な環境はありません。でも自宅で集中出来ないっていう人、よく居ますよね。テレワークでついダレてしまうという話も聞きます。確かに自宅には誘惑がたくさんあって集中しづらい環境なのは確か。そんな場合は環境づくりが大事になってきますね。自宅で集中できない僕が、集中するためにやった10のこと。
バーチャルオフィス(月額1,000円程度~)
フリーランスとして仕事する上で、自宅の住所を公開したくないという場合があります。その場合おすすめ。郵便物の転送をしてくれる。来客の一次対応、会議室を借りられるなど、プライバシーを守る上で便利なサービスです。
コスト0|取引先(業務委託先)
自分で決められるものではないので、選ぶと言うより強制。そりゃ、会社ですから集中できます。ですが、フリーランスの仕事場という感じではないですね。家から離れた会社に出社するので会社員と同じ。フリーランスの良さが生かされません。ただ、週2・3日であれば、曜日によって自宅と会社、2拠点で仕事する感覚ですかね。自分も週2日出社でしたが、出社の2日間は、フリーランスという気分は全然無かったです。その会社の仕事しかできないですからね、自由度は0。
低コスト|図書館、カフェやファミレス
拠点というより一時的に利用する仕事場。図書館はWiFi完備で電源利用できる場所もあり、無料でおすすめ。静かなので集中できる。学生が多いイメージ。カフェやファミレスはドリンクバーがあったり、お昼になったらご飯頼んだり、混んでなければ快適です。適度な雑音も集中力を高めてくれます。
外でのスペースでの懸念点は
- 電話できない(外に出る必要がある)
周りに迷惑になってしまうので、その場で電話はできませんね(※ファミレスの場合、賛否あります)。場所を移動して電話する必要がある。外にでて電話することが多いかな。 - 席を離す際、PCは持って行く?
電話やトイレなど、席を離す時PC本体をどうするか。短時間ですが、盗まれる可能性や情報漏洩のリスクがあります。自分の経験だと、ほとんど人が置きっぱなしです。なんとなく置きっぱなしのムードなので、持って行くのは大袈裟で少し恥ずかしい気もしますが、万一のことを考えると持って行くことをおすすめします。 - 混んでて席が無い場合がある
図書館で電源席が’埋まってる、カフェが混雑している、などいつでも同じように安定して使えるわけじゃない。 - 利用時間が限られる
カフェなんかは、混んできたら出た方がいいかな、という気を使う必要があるので、仕事が中途半端で切り上げないといけない可能性がある。
中コスト|コワーキングスペース(レンタルオフィス)
家と事務所の中間にあたる仕事場。料金的にも少しかかります。最近注目を集めているレンタルオフィス。基本オープンスペースで料金を払えば自由に利用できる。事務所を借りるほどではないが、自宅で仕事することに問題がある場合はおすすめ。仕事する上で一通り必要な設備が整っていて、住所を登記できる場合も多い。自宅やカフェなどで仕事するよりお金がかかるが、事務所借りるよりは安くあげられる。他業種との交流が生まれやすいことも強み。
料金イメージ:
(一時利用)約1,000円〜/1時間
(月額利用)10,000~40,000円程度/1ヶ月
高コスト|事務所借りる
上のどれでも難しい場合は事務所を借りることになります。事務所といえど、ほとんどの場合は普通の賃貸物件を1部屋借りる程度で大丈夫。来客が多かったり大きな音を出すなどの場合は厳しいですが。普通に小さい部屋で3人くらい働いている事務所もありました。月数万円の固定費は大きい。家賃以外に光熱費もかかります。よっぽど必要な場合以外はおすすめしません。何とか工夫して自宅と外の施設を組み合わして乗り切れるなら、それに越したことはありません。
事務所が必要な人の例
- 従業員を雇う
- 人を頻繁に呼ぶ必要ある
- 商品在庫を置く場所が必要
- 自宅にスペースが無い
といった明確な事情がない限り、基本的に事務所は不要だと思います。
フリーランスの仕事場。経験17年、家族ができても自宅を選ぶ理由

フリーランスを17年続けてきて、結局「自宅が最高」だと思っています。
- コストがかからない
- 出勤0分、帰宅0分。寝る直前まで仕事可能。
- 子供からすると、常に親がいる安心感
ひとり暮らし~ 子どもの成長してきた今まで、節目節目に事務所が必要かを考えました。特に子供が産まれてからは頻繁に考えることが増えます。それでもまだ自宅で仕事をすることがベストだと思っています。事務所を借りる可能性はありますが、まだ少し先の予定。フリーランス1年目から17年目の今まで、自宅で仕事してきたリアルをお伝えします。
フリーランス1年目〜:ひとり暮らし
フリーランス初期はひとり暮らし。仕事も少なく余裕は無い。テレビも何もない部屋だったので、誘惑も無く事務所を借りる必要は全くありませんでした。結局一番の誘惑ってYoutubeだったり、ネット上にあるので事務所借りても変わらないです。
フリーランス3年目〜:結婚|二人で暮らす
結婚して二人で暮らすことになります。1LDKになって、一部屋はプライベート+寝室、LDKで仕事をする。このような配置で、ゆるく分かれた空間。変わることは妻の生活が加わることでテレビの音が気になることもありますが、大人なので理解はあります。まだ余裕があり、大きな問題はありません。

フリーランス5年目〜:出産|赤ちゃんと暮らす
子供が生まれると、自宅を仕事場にできるのかをよく考えるようになります。電話中に赤ちゃんの大きな泣き声、相手先はどう思っているのか、気にしながら電話するので、ちょっと話に集中出来ないことも多々ありました。ただ、難しいのは電話で話す割合は少なく、たまにじっくり話す程度なのでその為だけの為に事務所を借りるのか。子供が産まれて色々お金がかかる、妻は育児の為に休職。収入が減り支出も増える中で事務所を借りる必要があるのか、随分考えました。結局決定的な理由が無い、子供も保育園に入れたなどの状況の変化で、自宅で乗り切るという判断をします。
時間制限は、仕事とプライベートをメリハリをもたらす
朝は8時くらいに適当に起きて夜まで仕事、土日も仕事。そんな風になんとなくダラダラ仕事してました。でも、子供が保育園に行っている時間しか集中して仕事ができない。土日は家族の時間。というように、はっきりとした時間に区分けが生まれます。それは仕事時間が減る反面、メリハリが生まれ、逆に集中できる結果になります。
フリーランス17年目:現在|家族4人で暮らす
現在、都内で家族4人マンションの1LDKで暮らしています。子供が2人と暮らす今、都内のマンションで仕事とプライベートを分けるなんて不可能。自分は家の一角に仕事スペースを作って仕事をしています。広さは3~4畳程度でしょうか。それでも割と何とかなります。収入的には事務所を借りることも出来ますが、なんだかんだ「自宅は楽」です。子供が小学校高学年以上になってきて、日中は学校に行くし、帰ってきても、理解があるので仕事に支障はありません。現在事務所を借りるかどうかは、スペース確保の面のみ。狭いながら一応なんとかなっています。子供たちも、帰ってきた時に親がいつでも居るということは安心のようです。(自分が小学生の頃は、親がいないでほしかった派なので、そこは理解できないけど)
とはいえ、いつでも家に居てしまう、仕事をしている人が常に居ることで気を遣う面もあり、時に家族にとってストレスになることもあります。
そんな時は、外で仕事する
そのストレスを解決する為に、たまに外に出て、カフェや図書館などで仕事する。集中力の面でもずっと家に居るよりはかどります。ただ、2022年現在はコロナが蔓延してしまったので、今は外で仕事することを控えています。本当は時々外で仕事できる環境が一番よいと思っているので、気兼ねなく外で仕事できる世界が来るのことを願ってます。
自分が事務所を借りる時は、いよいよスペースが厳しくなってきた時。子供が高校生くらいになってきたら事務所借りないと厳しいかもしれないですね。
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