一般的にデザイナーは年収も低く、労働時間が長い。自分も昔はそうでしたが「高収入+ゆるい生活」を、フリーランス4年目で掴むことが出来ました。それから10年以上経った今でも、都内で家族4人を養える程度の収入で、勤務時間は朝10時~19時(昼休みも2時間くらい)。毎日ダラダラ過ごしています(でも仕事は真面目にやってますよ)。
この状況になるまでに、それなりに努力もしたし、時間もかかったし失敗もしてきました。結局一番重要なのは何だったのか。具体的にどうすればよいのか、経験を元に、詳しく解説していきます。
高収入+ゆるい生活を手に入れるには
フリーランスになって
「大手の案件」+「定期案件」を「直接」受注すること
この組み合わせが最強。
- 大手企業から「直接」仕事を受ける
この「直請け」っていうところが重要。金額面も大きいが、直接繋がっていると別の担当者とも繋がりやすかったりとフットワークが軽い。大手企業の仕事に関わっていても下請けなら意味がない。距離があって広がりにくい。 - 定期案件
グラフィックデザイナーの場合:定期発行のパンフや季刊カタログがおすすめ
WEBデザイナーの場合:大手サイト更新・運用・改修など、定期的に変更が必要なサイト
その為に
- STEP1大手企業のインハウスデザイナーになるか、大手企業と取引している会社に入る正社員じゃなければハードルは低い。フリーランスを目標にするなら契約形態は何でもいい、派遣社員でもいいくらい。とにかく「繋がること」が超大事。実際、自分は派遣社員でしたが大手企業と直で取引できるようになりました。
- STEP2フリーランスになって大手企業から仕事をもらう(どんなに小さな仕事でも良い)会社員時代のつながりで大手企業から仕事をもらう。内容はどんなに小さくてもいい。いきなり定期案件を取るのは難しいので、関係を維持したまま、常に最大の質を提案しながら数年粘る。
- STEP3フリーランスで別案件と併用しつつ、そのタイミングを待つ求められる以上のものを全力で提案しつづけたら、あるきっかけで大きな仕事をもらえるタイミングが来る。いきなり来る。自分は4年粘りました。
業務委託なども併用する。直請け案件を最優先しサブで仕事を受ける。フリーランスを安定して続ける為にサービスも利用する。週2〜3日やフルリモート案件がある クラウドテック

大手企業から直接仕事を受ける方法【勤務先が超重要】

これは営業して受けれるものでもないし、クライドソーシングでも無理。クラウドソーシングは大手企業も発注しているけど、仲介が入っている為直接受けることは出来ない。じゃあどうするの?
自力でつながるしか無い。それは、勤務先が大きく影響します。
方法1:大手クライアントと頻繁に仕事をしている会社で働く
大手クライアントと多くの実績があるような会社は、大手企業の担当者と親密な関係にあります。実績を見て狙いましょう。
デザイナーは仕事を任されるようになると、担当者と頻繁にやりとりします。一旦仕事が完了しても、同じ担当者から別の案件を振られることも多い。
会社レベルではなく、個人レベルで信頼を得ることも十分可能。
デザイナーによって仕上がってくるデザインはそれぞれ違います。◯◯さんのデザインが良い。頼みたいと思わせる。そうなってくると、フリーランスになっても元の会社ではなく、自分に直接仕事が回されるようになる。フリーランスになるまでに、そういった信頼関係やつながりをなるべく作っておくこと。
方法2:大手企業のインハウスデザイナーとして働く
自分が企業内に入ってしまう方法。
当然毎日勤務するので、仲良くなる、信頼を得るのは難しくない。その企業内で圧倒的に信頼を得たら、フリーランスになってもその企業から仕事を受けることが出来る。
これだと、この企業からしか仕事をもらえないように感じるかもしれないけど、実際はもっと複雑で、大手企業で働いている人って、大手同士の繋がりが広い。勤めた企業以外の企業からでも、知人経由で仕事をもらえることも普通にあります。
大手インハウスデザイナーはどこで募集してる?
- 【マスメディアン】
マスメディアンは、宣伝会議、販促会議、ブレーン、広報会議などクリエイティブ関連書籍で有名な「宣伝会議」のグループ会社。質の良い求人が多め。ここもインハウスデザイナーを募集していることが多いです。 - マイナビエージェント
大手インハウスデザイナー求人が多いです。非公開案件も多いので、登録しておくことをおすすめします。大手エージェントなので、求人先に変な企業が無いことが安心できます。
デザイナーが狙うべき、安定の定期案件とは?

グラフィックデザイナーは、エディトリアルデザインが安定
フリーランスで安定しているグラフィックデザイナーは、ほとんどエディトリアルをやってます。フリーランスでエディトリアルやってない人に出会ったことがない。それは、パンフレットやカタログは定期的に発行することが多く、リニューアルタイミング以外は、基本的に同じデザイナーにお願いするから。
エディトリアルデザイナーが安定する理由
- 季刊カタログや定期発行パンフなど、一定間隔で発行するものが多い
- デザインのトーンを一定にする必要がある。
各号ごとに、雰囲気がコロコロ変わったらお客さんが混乱しますよね。
広告やポスターなんかは、内容によってイメージが変わるので、テイストに合わせたデザイナーを都度選定することもめずらしくない。安定的に受けるということが難しい分野です。
WEBデザイナーなら、大手サイトの更新・運用・改修などが安定
大手のサイトといっても、少人数で運営していることも多い。例えばショッピングや飲食系などは毎週打ち出すものが変わったり、シーズン特集などその時々でページ作成が必要になったりします。バナーが必要になったり、スマホサイトの作成やメルマガ作成、場合によっては商品撮影が必要になることもあります。どこまで自分が関わるかは、契約内容によって異なりますが、そういった運用に関わっていると、関連した仕事などが安定的、定期的に入ってきます。
大手企業のスケジュールは長期的に決まっていることが多く、それに合わせてWEBサイトの運用も計画的に行っているはずなので、基本的に突然大変な仕事が舞い込んで余裕がなくなることも少ない。
大手サイトの更新 + 新規サイトの立ち上げなど
サイト運用をベースに安定を確保しつつ、新規WEBサイトの立ち上げなど、イレギュラーな仕事に携わる。知り合いのWEBサイトなどは安請け合いになるので、あまりおすすめしないですが、時間に余裕があるんだったら、手伝っても良いかもしれませんね。新たな発見があったり、生かせる部分があるかも。
経験談:インハウスデザイナーからフリーランスへ。そして、大手定期案件のお誘い

自分はインハウスデザイナーの社内で信頼を得て、フリーランスになりました。最初の仕事は勤めた企業から。それはエディトリアルでもなく、定期案件でもありませんでした。不定期で、ある程度のまとまりで受注する形。
大手からの直接の依頼なので金額は悪くないが、単発案件で不安定。
大手なのは良かったのですが、単発案件は不安定で波があります。全然安心は出来ない。結局「大手からの仕事」だけじゃダメなんです。それ以外にも、インハウスデザイナー時代の知人経由で、別の大手企業の小さな小さな仕事を、時々受けていました。(1万円とか3万円とかの小さい仕事)
小さな仕事ばかりでギリギリの生活。さすがに厳しいので業務委託も併用していました。大手の直請け案件を優先しサブで仕事を受けるイメージ。フリーランスを安定して続ける為にクラウドソーシングの利用は欠かせない。週2〜3日やフルリモート案件がある クラウドテック

数年経ったある日、その企業の担当者から、定期で季刊カタログのアートディレクションをしてみませんか?との連絡が。もちろん受けさせて頂きます。
小さな仕事でも大手企業とつながっておくことで、大きな仕事が舞い込むことも
何が起こるかわからない。それを機に、年収が一気に上がり安定します。その仕事は、15年以上経った今でも続いている息の長い仕事。
大手インハウスデザイナー時代に思ったのですが、大手に出入りする人って優れた人が多い。今の仕事をくれたその知人は、外部スタッフだったのですが、大手企業が依頼した優秀な人。その人自体のコネクションも広かったりする。
逆に、中小は中小、底辺は底辺で繋がっているので、そこに幸せな未来はありません。どんな形でも(バイトでも)いいので、大手の人とつながりを持っておくことがとても大事だと思います。自分も派遣社員やバイトでしたが、こうして大手の人と繋がることができました。
大手企業とつながれる会社に転職する方法

とにかく、大手企業と繋がるには職場選びが超重要。雰囲気で会社を選んでる場合じゃありません。将来の為に、もっと計画的に探す。WEBで適当に調べた求人サイトに応募するのは、ハズレを引く可能性が高い。
優良な転職エージェントを利用する
面倒に思われるかもしれませんが、特にデザイナーのようなブラック企業が多い職種では、優良な転職エージェントを利用して、ちゃんとした会社に転職しないと、結局激務ですぐ辞めてしまうことに。優良な転職エージェントに登録されている会社にはブラックが少ないのは、双方メリットが無いから。
大手とつながりのある会社や、大手インハウスデザイナーになるにしても、転職エージェントを利用することで採用に有利になったり、自分の能力に合った会社を見つけられたり、何かとおすすめの方法です。
将来フリーを目指しているなら正社員じゃなくてもいい。自分はアルバイトや派遣社員でしたが、大手とつながることでフリーランスになれました。
デザイナーに強い転職サイト・転職エージェント
- 【マスメディアン】
※インハウスデザイナー求人有り
マスメディアンは、宣伝会議、販促会議、ブレーン、広報会議などクリエイティブ関連書籍で有名な60年の歴史がある「宣伝会議」のグループ会社。マスコミ関連に特化した転職エージェントだけあって、独自の求人があり、質の良い求人が多め。 - マイナビエージェント
※インハウスデザイナー求人有り
とにかく質が良い求人が特徴、量も結構あります。有名大手企業の求人が並ぶので安心できる転職エージェントだと思います。非公開求人も多いので、登録しておくことをおすすめします。20代〜30代の方向けの転職エージェントです。 - doda
※未経験可の求人有り
求人数が多いのが特徴。WEBデザイナーはもちろん、グラフィックデザイナーの求人も多くあります。転職サイトと転職エージェントが一体になっているので、求人検索をして応募もできるし、エージェントから求人の紹介もある。サポートが手厚いので、理想の求人にたどり着きやすい。
高収入+ゆるい生活を手に入れるには
「大手の案件」+「定期案件」を「直接」受注すること
その為に
- 大手企業のインハウスデザイナーになるか、大手企業と取引している会社に入る
契約社員でも、派遣社員でも大丈夫、つながりを大事にする - フリーランスになって大手企業から仕事をもらう
どんなに小さな仕事でも良い、まずはフリーランスになっても、つながり続けていること - フリーランスで別案件と併用しつつ、そのタイミングを待つ
大手企業案件は、全力で求められる以上の提案を目指し続けると、いつか定期案件が来るタイミングがある小さな仕事で数年粘る為に、案件サイトも併用
業務委託なども併用する。直請け案件を最優先しサブで仕事を受ける。フリーランスを安定して続ける為にサービスも利用する。週2〜3日やフルリモート案件がある クラウドテックがおすすめ。
参考にして頂ければと思います。
PICK UP !