実際、現場を10年以上経験してきて、何度も面接してきた経験から言うと、基本的に資格は不要。
資格よりも、就職に一番大事なのは「作品:ポートフォリオ」
とにかく資格より作品に力を入れてください。採用基準の大半は作品・実績を重視すると思います。ただ、人によっては資格を持っていてもいい場合があります。
グラフィックデザイナーに資格は不要だが、効果を発揮する場合もある

資格が効果を発揮する場合
- 作品に自信がないが、デザイン業界で働きたい
- 熱量を伝えたい
- 初めてのデザイン業界が不安
グラフィックデザイナーの転職で一番重視されるのが作品。多少粗があっても、会社にあった雰囲気のデザインだったり、何か光るものを感じるなど、少し育てれば即戦力になってくれそうと思わせる。そういったことを重視される傾向が強い。一般職とは違い、デザイナーの場合は感覚的に選ばれる場合が多い。
じゃあ、作品に自信がなければどうするか?
技術でカバーするしかない。
作品に自信がないが、デザイン業界で働きたい
基本的にデザイン業界は作品が重視されますが、そうじゃない場合もある。
人手が足りていない。即戦力でソフトが使える人が欲しい。そういった場合は資格を持っている人が採用されやすい。ただし、そういう会社はデザイン性の高くない仕事の場合が多いので、とにかくどんな会社でもいいので、ひとまずデザイン業界に入ってみたい、経験値が欲しいという人にはおすすめです。
熱量を伝えたい
資格は無いよりあった方がいいです。直接役に立たないかもしれないが、履歴書に資格がたくさん書いてあったら「この人、やる気がありそうだ」そう感じさせる材料にはなります。
初めてのデザイン業界が不安
デザイン業界に初めて転職する場合、自分の技術で大丈夫なのか不安になりますよね。そんな場合資格を取ることで安心できます。特に独学でデザインを学んだりした場合は、資格を持っておくことで自信が持てます。
グラフィックデザイナーの資格の種類と効果

グラフィックデザイナー関連の資格
- Photoshopクリエイター能力認定試験
スタンダード:易しい エキスパート:普通 - Illustratorクリエイター能力認定試験
スタンダード:易しい エキスパート:普通 - アドビ認定プロフェッショナル
:普通 - DTPエキスパート認証試験
- 色彩検定
易しく受かりやすいのは「クリエイター能力認定試験:スタンダード」です。何か資格が欲しい場合は一番取りやすい資格だと思います。
ただし、就職にあまり有利にならないので、この資格に過度な期待しないように。
僕は、資格の効果を実感したことは一度もない
僕は色彩検定を持っていますが、はっきりいって役に立ったと思ったことは一度もありません。もしかしたら履歴書審査で少しは効果があったかもしれませんが、面接で触れられたことは一度もありません。作品を全く理解されない会社の面接で、意外とタイピングはできるんだね、とタイピングは少し触れられたことはあります。ちなみにその会社は量販店やスーパーのチラシばっかり作ってるような会社でした。
面接官(デザイナー)は、資格についてどこまで認識してるか怪しい
というのが実感です。
もしかしたら資格を重視している会社があるかもしれませんが、あまり聞かないですね。
資格を持ってることで得られるメリット

- 同レベルで競った際の判断材料
- 最低限ソフトが使えるという証明
- デザインレベルが低い会社だと有利になる可能性がある
同レベルで競った際の判断材料
ポートフォリオのレベルが同じくらいで互角の場合、当然資格を持ってる方が有利。作品で絞り込まれた後に、資格は何かのプラス材料になるという点であれば、持ってないより持っていた方が有利。
最低限ソフトが使えるという証明
ソフトがどの程度使えるか、とくに未経験の場合採用側は不安なものです。資格をもっていれば、ある程度使えるという証明になるので、会社側も安心できます。
デザインレベルが低い会社だと有利になる可能性がある
デザインのレベルが低い会社に就職する場合、作品のレベルが低い人同士での争いになりがち。そいうった場合、あまり作品が重視されないので「ソフトがちゃんと使えるか」ということに重点を置かれてくる。そこでの争いでは資格を持っていれば大きな差をつけることができます。
メリットはそれほど大きくないが、ここぞというところの決め手になる可能性がある。だから、全く不要かといわれうと「持っておいたほうがいいい」
試験のための、勉強プロセス自体には意味がある
結局資格そのものより、資格のために勉強することで、スキルが身について現場で楽になる。そういった面の方が実際は大きいかもしれません。
漠然と勉強するのは難しいので、資格を取るという目的をもつことで知識やスキルを身につけるのも良いかもしれません。
資格は直接は役に立たないが、一つのアピールポイントを増やす意味では意味があります。
結局一番大事なのは「作品:ポートフォリオ」
資格よりも前に、とにかくポートフォリオに力を入れましょう。
就職にはポートフォリオが一番大事
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