これが現実!デザイナーに求められる、一番のスキルは◯◯◯【ガチ】

これが現実!デザイナーに求められる、一番のスキルは◯◯◯【ガチ】

デザイナーにとって一番大切なスキルって何なの?
それって、どうやったら身に付けられるの?

そういった疑問にお答えします。

まずは結論

デザイナーに求められる、一番のスキルは盗む力」です。

優れた芸術家はまねをし、偉大な芸術家は盗む

パブロ・ピカソ

スティーブ・ジョブスはこの言葉に影響を受け、様々な製品を生み出してきました。ジョブスは「盗み」の天才だったのです。「盗む」というと、聞こえは悪いですが、実は「盗み」を良しとする芸術家は多い。

  • クリエイティブである一番の秘訣はその元ネタがバレないことだ
    アインシュタイン
  • 何もまねしたくないなんて言っている人間は、何も作れない
    サルバドール・ダリ 
  • 商工業の世界では誰もが盗む。わたしもずいぶん盗んだものだ。肝心なのは、いかに盗むかである
    トーマス・エジソン

凡人は模倣し天才は盗む

パブロ・ピカソ

凡人は「真似」となり、天才は「盗み」となる。どう盗むかで凡人と天才を区別するという。
では、デザイナーが何をどう盗むべきか、詳しく解説していきます。

そもそも「盗み」って犯罪でしょ?

もちろん著作物を盗むのは犯罪です。

盗むといっても、場合によっては訴えられるので、何でもかんでも盗めばいいというわけではなくて、盗むべきもの、ダメなものをしっかり判断すること。

盗むべきもの

  • レイアウト
    レイアウトに関しては、ある程度のルールがあります。整然と並べる、大小メリハリをつけることの効果、目線の流れなど、目的に合わせたレイアウトをそのまま使うのは何ら問題ありません。
  • 文字組み
    きれいな文字組みはトレースしてまで盗む。自分の文字組みを確立するまでは、上手い人の文字組みを真似することで紙面のクオリティがぐっと上がります。
  • デザインのテイスト
    今主流となっているフラットデザインもそうですが、一昔前は、反射したようなデザインや、紙質などを地に引いたようなリアルっぽいデザインが多かったですね。それ以外に、海外のチケット風デザインや新聞風デザインなど、少しひねりを加えたデザインをする時にもポイント抑えてパクる力が必要。
  • 撮影のアイデア(撮り方やライティング)
    ファッション誌など、望遠で撮る前ボケや、シンプルに白壁に立って横からの光、こういうのは最近多くなりました。自分もよく真似して撮ってもらっています。

盗んだらダメなもの

  • イラスト
  • グラフィック
  • ロゴ
  • マーク
  • キャラクター

これらは明らかに他人が見て「明らかにパクリ」と分かるもの。そういうものは盗んではいけません。仕事無くします。
※以前、東京オリンピックのエンブレムやノベルティトートバッグデザインでは、佐野研二郎さんが相当叩かれましたね。

「盗み」なんて、プライドが無いデザイナーがすること?

いやいや、もはや完全なオリジナルなんて存在しないし、重要じゃない。

これだけデザインが溢れている世界で、オリジナルなんてほとんど存在しません。皆、何かしら影響を受け、知らず知らずに盗んでいるものです。原研哉さんもおっしゃられていましたが「完全なオリジナルなんて、渋谷のスクランブル交差点で踏んでいない場所を探すようなもの」と。もうこの世界にに完全なオリジナルなんて存在しないので、新しい表現は何かと何かの組み合わせでしかない。

そんな風に思うと、オリジナルは重要ではなく、

求められることに答えていくのが、デザイナーの本来の役割なのだと思います。

なぜ「盗む力」が一番のスキルなのか

それは、この2つの大きな理由があるからです。

  1. デザインのスキルアップは盗みから生まれる
  2. 世の中が求める、行き着く先は「同じようなデザイン」

デザインのスキルアップは盗みから生まれる

デザイナーを目指す人にとって、よくすること。

基礎を学んだ後に、好きなデザイナーのデザインを真似る(盗む)。

純粋にリスペクト。好きなデザイナーが見つかったらから、同じ様にやってみる。デザイン学生は、一生懸命好きなデザインの真似をして練習します(真似をしている自覚が無い人も多いけど・・)。

ちゃんと真似るのって、簡単にできない

やってみると分かるのですが、これがなかなか同じにならないのです。シンプルであればあるほど、なんか違うに悩まされる。

プロの漫画家の絵を真似ても、同じ様にに描けないように、デザインも同じ様に上手く真似ができません。それはスキルが無いからです。真似ることで、良いデザインのポイントが見えてきます。

本文の級数ってこのくらいで、見出しはこのくらい。色数って意外と少ないんだな。とか、徹底的に真似ることで、「なぜこのデザインが優れているのか」プロのデザインの本質が見えてきます。

真似ることは、学びが多く、確実にスキルは上がります

デザインのスキルアップには、徹底的に同じものを作ることが効果的
おすすめの練習方法は、一流デザイナーの綺麗だと思うレイアウトをスキャン。それを下に引き、全く同じ書体、文字詰め、行間、写真との幅など、徹底的に同じにすると、全ての組版設定が見えてきます。それを真似ることで、最速で綺麗な文字組みが作れるようになります。

世の中が求める、行き着く先は「同じようなデザイン」

どういうことかというと、こちらのデザインを見てください。

これ、ツイッターで少し話題になりましたね。ここまで似ると、偶然とは思えず、狙ってやったんじゃないかという憶測も。

似てるデザインってたくさんあります。それは、それが売れるからです。大事なことです。商業デザインはオリジナル表現の場ではなく、かっこいいアートの発表の場でもありません。今の時代にあった、売れるもの・求めれられるものを表現すること。そうすると、必然的に同じようなデザインになっていったりするのです。

注目すべきは、2つの雑誌は似ているが、両方クオリティが高いということ。似たデザインになるのは時代性もあり仕方がないが、しっかり高いクオリティで作る。

〜みたいなデザインにしてほしい

クライアントから、こういった要望は多いです。それにしっかり答えていくのがデザイナーの役目でもあります。

大きく分けて、求められるデザインは2種類

  1. 全く新しい表現をしてほしい場合
    名のある一流デザイナーは、全て新しい表現を求められます。ADCやJAGDAで賞を取るようなデザイン。大半のデザイナーには、この手の案件は多くありません。CDジャケットや演劇ポスターなど、アート性が高い案件以外では、あまり新しい表現は求められません。
  2. こんな感じにしたい、イメージが決まっている場合
    ほとんどがこちら。多くの案件は「こんな感じにしたい」といった参考イメージに向かって進む。それは、こちらから提案する場合でも同じ。「こんな感じ」のサンプルを見せてから、仕上がりの方向をすり合わせていく。「作ってみたら全然イメージと違う」ということでは仕事になりません。

求められるイメージに近いデザインが作れるかどうか。
グラフィックデザインでもWEBデザインでも、

ちゃんと「質の高さ」まで盗めることが重要。

何をどう「盗む」のか、具体的なデザインプロセス

よく使うのが「ピンタレスト」や「海外の雑誌や古い雑誌」このあたりから参考デザインを引っ張ってきて組み合わせます。

盗むといっても、丸パクリはあまりやらないです。

ピンタレストで「ナチュラル デザイン」と検索するだけでも、同じようなデザインが大量に出てきます。よくやるのは、部分的なアイデアを盗む。レイアウトのアイデア、アイコンの入り方のアイデア、テイストなど

仕事の場合、一部真似ても結果的に違った仕上がりになる。

結局、仕事の場合、求められる内容沿って作れば、見せたいところも、中身も違うので、真似した表現があっても違った仕上がりになる。

レイアウトのアイデアはこのデザイン、アイコンの雰囲気はこのデザイン。写真の撮り方はこのデザインなど、ポイントで真似することが多いです。

ピンタレスト見ていても、ほんと「同じような撮り方」してる写真も多いと感じます。みんな多かれ少なかれ真似しているのは明らかです。

扱いが分かれば「盗み」は悪いことじゃない、適切に盗んで時代に合った質の高いデザインをつくりましょう。

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