未経験デザイナーが、超人気事務所で採用されたポートフォリオ【公開】

未経験デザイナーが、超人気事務所で採用されたポートフォリオ【公開】

人気のデザイン会社やデザイン事務所に合格するのは、どんなポートフォリオなんだろう?
採用されやすいポートフォリオに、コツって何か無いのかな。

そういった疑問にお答えします。

現在はフリーランス歴17年。
カタログ、パンフレットなどが中心のエディトリアルデザイナー。

未経験時代に、人気デザイン事務所に超高倍率だったにもかかわらず、
ポートフォリオ一本で採用を勝ち取った

それは、ポートフォリオのセオリーから外した戦略もありました。

経歴デザイン系専門卒→大阪のデザイン事務所→東京の某有名デザイン事務所→大手企業にてアルバイトデザイナー→大手企業の業務委託(初WEBデザイナー)→独立

某人気デザイン事務所に採用されたポートフォリオ

当時20歳頃、グラフィックデザイン学科時代のポートフォリオ。結構ひどいですが、みんなも酷かったです。これでも、デザイン学んで2年にしては良い方(A3サイズ:もちろんクライアントはダミー)

基本は左ページがコンセプトや制作プロセスで、右ページが作品
といった一般的な構成です。
とりあえす、自分がやりたいジャンルは、なるべく広くカバーしたつもり。

ポートフォリオの内容

  • 広告やポスター:10点
  • エディトリアル(雑誌企画):2点
  • 表現の追求系(進級・卒業制作など):3点
  • デッサン:3点
  • イラスト:5点

全40ページを2冊。コンセプトや制作課程に見開き使ったり、卒業制作などはしっかりページをさいたりしています。

小さい文字の、細かいコンセプトページは効果が無いように思いますが、
一つ効果があるとすると

読まれないが、色々考えて作った感

コンセプトページがあることで、それっぽくなる。ポートフォリオのセオリーとして、コンセプトページは簡潔にまとめた方がよいというのが常識ですが、実際、学生のアイデアは大したこと無いものが多い。まとめることで「浅はかさ」がバレるリスクもあります。

視覚的にコンセプトを見せたほうがいい人は

コンセプトに自信がある場合のみ

それ以外は逆効果です。自分も後付のものも多かったので、目立たないように小さめにと書いていました。

シンプルに作品だけ並べるだけの人もいますが、

作品だけ並べるキレイなポートフォリオで良いのは、

  • しゃべりが上手い人(口で説明できる)
  • 作品を見ればコンセプトも伝わる、クオリティの高い作品

デザイナーは自分も含め、しゃべりが下手な人が多いので、そういう人は、ポートフォリオの紙面に頼りましょう。

採用担当者は、ポートフォリオの何を見ているか

採用担当者が、ポートフォリオで見る3点+1

  • 会社の仕事内容に沿った作品が多いか
    仕事を任せた時の仕上がりがイメージできるか)
  • 結局は質が高い作品
    結局は内容。ポートフォリオにこだわるより、作品にこだわる
  • どういう作品なのかが分かる
    目的だったり媒体だったり考え方など、コンセプトなど、何か聞かれた時に答えられる
  • (番外編)採用担当者が何かひっかかる
    これは運要素が強いのでどうしよもないですが、これはかなり大きい。もし有名な方等の場合、SNSなどで好きそうなデザインはリサーチできます、そこに合わせていくのも一つの方法。ちなみに採用担当とは、その会社や部署の一番偉いアートディレクターであることが多いです。

と、3つあげましたが、

一番重要なのは

会社の仕事内容に沿った作品が多いか

ほぼ、これです。

未経験といえど、少し教えたら即戦力になりそう、と想像できること。自社に近しい能力を持ってる方が欲しいというのは共通して感じました。実際、会社によって、見ている作品は全然違いました。

未経験なら荒があるのは当然。質が低くても仕方がないが、エディトリアル系なら、レイアウト系のデザイン多め。広告ならポスターや広告、面白い切り口のビジュアルなど。アート系の作品は、デザインへの落とし込みのイメージ出来ず、あまり響きません。

なるべく行きたい会社に沿った作品を作る。

できれば、量より質。一点でも引っかかる作品があれば、興味を持ってもらえる可能性はあります。中途半端な量産作品はプロが見ればすぐ分かります。(ただし、多少数合わせで作るのはアリ)

一点集中しましょう。

効果的なポートフォリオとは【未経験者向け】

  • 行きたい(受ける)会社の仕事内容の作品が多い
    エディトリアルの会社はレイアウトを重視しますし、広告の会社はポスターなどを重視します。行きたい会社の内容に合わせよう。
  • 結局は質が高い作品
    量より質、なるべく質をあげておきましょう。(※ちなみに質を上げるには、とにかく量をこなすこと)
  • デザインの幅がある
    仕事は柔軟性が求められます。許容出来る範囲でデザインの幅を広げておきましょう。
  • どういう作品なのかが分かる
    紙面にコンセプトをいれるとか、説明できるようにしておくとか。
  • 量はそれほど重要じゃない
    何か引っかかる可能性がある、という点で多くてもいいですが、下手な作品が多くても意味ないので、量を増やす場合は一定のクオリティがある場合のみ。

あと、本当に行きたい会社に好かれるデザインと、好きで作ってきた自分の作ってきたデザインとは、方向性や価値観が似る傾向にあって、有利に働くことがあります。

なので、有名だから受ける、とかだと求められるデザインの方向とズレている可能性は高いですね。有名だからと受けた会社は、ことごとく駄目でした。全然響いていませんでした。。

とにかく未経験の場合、ポートフォリオが多少ごちゃついていても大丈夫

大切なのは、熱意が伝わること

自分は相当ごちゃついていましたが、かなりの倍率のデザイン事務所に、しっかりと採用されました。

未経験デザイナー求人あり、おすすめ転職エージェント

  • マイナビクリエイター
    クリエイティブ職に特化した転職エージェント、その為専門性に特化したサービスが受けられます。各専門分野に精通したスタッフによるアドバイスがもらえるのが安心。ポートフォリオ作成サービス「MATCHBOX」が無料で利用できる。クリエイター特化ならではのサービスですね。
  • doda
    dodaも未経験者の求人があります。数も多く、転職サイトで求人検索して応募するのでもいいし、エージェントからの紹介で応募するも良し、未経験者の場合、紹介してもらった方がミスマッチな会社に応募することもないので、おすすめかもしれませんね。

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