未経験でフリーランスデザイナーになれるけど、会社の方が楽な理由

未経験でフリーランスデザイナーになれるけど、会社の方が楽な理由

フリーランスデザイナー17年目のマドリトです。

フリーランスって自宅で自由。カフェで仕事できたり、しがらみがなくてうらやましい。自分もかつての未経験で駆け出しの頃、いつかフリーランスになりたい。独立したい。そう思っていました。今はクリエイター向けの案件サイトがあるので、未経験でもフリーランスになれそうですよね。

未経験でフリーランスになる方法はあります。
でも正直、最初は会社に入った方が全然、楽。

その理由をお伝えします。

未経験でフリーランスデザイナーになれるけど、会社の方が楽な理由

デザイナーってブラックで激務なイメージ。残念ながら本当です。それでも、未経験でフリーランスデザイナーになるのはおすすめしません。激務に耐えられるのって最初だけ、勢いで経験積むことが将来的には一番楽な道です。

自分は経験積まずにフリーランスになってしまった為に、相当苦労しました。17年経った今でも苦労することがあります。

失敗した経験談はこちら

こんな自分のようにならない為にも、最初は会社に入ることをおすすめします。

未経験で困る大変なことを、
当たり前のように全て解決できるので、会社の方が楽なのです。
未経験で大変なことってなに?

未経験フリーランスデザイナーが困る、8つの大変なこと

  • 業界の常識がわからない
  • イレギュラー対応方法がわからない
  • スキルが上がるスピードが遅い
  • 1案件に無駄に時間がかかる
  • 現場のリアルは本に書いてない
  • 金額提案、交渉が難しい
  • チームが組みずらい
  • 設備にお金がかかる

これら全てを自らの手で解決していかないといけません。本当に大変です。
会社に入るだけで、これら全て解決できるので、会社の方が圧倒的に楽。中でも、次の3つはとても重要。

会社で得られる、特に重要な3つのこと

  • 現場を知れる
  • スキルが上がるスピードが早い
  • 繋がりができる

この3つが手に入れられるかどうかで、将来のフリーランスになりやすさが大きく変わります。

未経験でフリーランスになる方法

知り合いを手伝う

お店のサイト作ったり、イベントのフライヤー作ったり。自由度も高くて、フリーランスらしい生活スタイル。一つ頼まれて気に入ってもらえたら、次から次に頼まれることがあります。

人と繋がるのが上手い人なら、知り合いを増やしていって、どんどん仕事を広げていく方法。

でも、自分も相手も素人同士、色々困ることがあります。

クラウドソーシングなどで、未経験OKの案件をさがす

基本は経験者ばかりの案件ですが、探せばあります。
ただし、この2パターンが多いです

  • 誰でもできる低単価の仕事
    正直、未経験可の仕事は少ない。探し続けるっていうのは現実的じゃないですね。内容も実績にならない雑務のようなものなので、経験値も稼げない。
  • ほぼ出社しないといけない仕事
    それってフリーランス?契約上はフリーランスだけど、出社するんだったら、社会保険や福利厚生などがある社員の方が良くない?

未経験でフリーランスデザイナーが困る、8つの大変なこと

業界の常識がわからない

普通はこうですよ。という常識も自分は知らない為、加減がわからない。

相手の要望を全て受け入れてしまって、とにかく作業ばかり増えてしまったり、逆に自分よがりのデザインになってしまい、相手が納得できないトラブルにも。この辺は実務経験を積んでいないので「一般的にはこの程度」という丁度良い加減がわからなくて困る。

イレギュラーな状況の対応方法がわからない

困った時、助けてくれる人はいますか?基本は仕事しながら、スキルを磨く為に、本やネットの情報で学ぶことになると思います。でも、それって万人向けの情報なので、具体的に今進行中の案件へのアドバイスはありません。何か臨機応変さに欠け、多々起こるイレギュラーな状況に対応できない。実際の状況で起きうる細かいことについては、誰にも聞くことができないので、自分で何とか対処していくしかありません。

スキルが上がるスピードが遅い

目の前の案件に対して先輩からのアドバイスがありません。正直、先輩のアドバイスはクオリティが上がる反面、仕事が長引いていつまでも終わらない。というデメリットももありますが、、デザイン事務所などは、業務がブラック化するかわりに、デザインの上達速度は早い。

逆にフリーランスは自己判断なので、時間をかけたところであまり質は上がりません。正解がわからないので時間だけはかかるんですよね。しかも、細かい部分のツメが甘くなってしまいがち。

1案件に無駄に時間がかかる

何か分からなくなった時、聞ける人がいれば数分で終わることも、本やネットで調べているうちに1日が終わったりします。とにかく無知は、何をするにもいちいち時間がかかる。

現場の細かいリアルは、本に書いてない

仕事内容によって、知らなければいけない細かいことがたくさんあります。コードの現場での常識、印刷会社の選び方、例をあげると、撮影現場でのデザイナーの役割、事前準備、動き、判断することなど。細かいことは何も分からない。しかも撮影といっても、モデル撮影や料理撮影、内容によっても全然違います。そんな現場も経験したことないデザイナーに何ができますか?いちいち本に書いてありません。

金額提案、交渉が難しい

グラフィックデザイナーだったら、一応JAGDA料金表というものが目安になると思いますが、正直現場はこんな値段じゃやってません。名のある企業がクライアントの場合のみだと思った方がいいです。金額は、相手が素人じゃなければ基本提示してもらいましょう。金額提案は、相手が素人の場合が難しいんですよね。

チームが組みずらい

例えばモデル撮影が必要となった場合、カメラマン、スタイリスト、ヘアメイク等のチームづくりが必要になってきますが、未経験で知り合いもいない場合、どうしますか?どうやってチームを組みますか?いきなり知らない人でチームを組むのはリスクが高すぎます。

設備にお金がかかる

パソコン、ソフト、書体など、会社だったら当たり前に入っているソフトなど、全て自分で払わないといけません。それぞれは大きな金額ではないですが、定期的に収入があるわけではないので、安定しない状況だと結構痛いです。

未経験でフリーランスデザイナーになるより、会社に入った方が楽

これらの状況を楽しめる、何とかできる人なら未経験でもフリーランスになれるかもしれません。でも、あえてそんな大変な状況にしなくても、会社はいっちゃえばいいんです。

人生のトータルで考えても、最初は会社入ったほうが楽

デザイン会社はブラックで激務。フリーランスは自由。今はそう思っても、先を考えたら会社を経験してからフリーランスになる方が絶対おすすめ。ほぼ未経験でフリーランスになった自分は相当苦労しました。自由なフリーランスの方がいいと思うかもですが、激務でも、将来的にみると圧倒的に会社にはいるべき。

最初は大変だけど、激務と引き換えに大きな3つのことが得られます。

会社で得られる、超重要な3つのこと

現場を知れる

大事なのはリアルな現場です。本やネットの情報は、ほんの一部にすぎません。下っ端は現場を見ることからはじまります。全体の流れを知ることは、実際自分が現場で動く為に重要な知識が身に付きます。フリーランスだったらいきなり失敗が許されない本番で指揮することになる。怖すぎます。

スキルが上がるスピードが早い

先輩のアドバイス。というより、修正指示なんですが。。 これがなかなかOK出づらく厄介だけど、こういうキツいことでスキルが上がっていくのです。先輩からの修正指示→提出後のクライアントからの修正指示→先輩からの修正指示… エンドレスのように続く修正を重ねてデザインが上手くなって、仕事が早くなっていくのです。本当につらいけど。

繋がりができる

それはクライアント(受注先)はもちろん、フリーランスだと難しかった、チームや横のつながり。様々なカメラマンやスタイリスト、印刷担当者など、とにかく幅広い人と繋がれます。名刺は財産。将来フリーランスになった後、あらゆる場面で役に立ちます。最初からフリーランスだと、こんなに幅広く沢山の人達と会える事はありえません。ほんとに貴重。

最初は激務で大変なのは分かりますが、激務を耐えるのは最初の勢いが大事。いつかフリーランスになる、という気持ちで何とか乗り越えましょう。

とはいえ、なるべく激務はさけたいですよね。

地獄みたいな会社を避ける為、大手転職エージェントを使うこと

大手転職エージェントを使う理由は「ブラックで地獄みたいな会社」に当たらない為。デザイン業界は、ネット上の求人サイトは本当に危険。とんでもないブラック会社が普通にあります。大手転職エージェントを使う理由は、ある程度の質の高い会社に入る為。ブラックすぎると、そもそも続きません。

未経験可:おすすめ大手転職エージェント2選

  • マイナビクリエイター
    クリエイティブ職に特化した転職エージェント、その為専門性に特化したサービスが受けられます。各専門分野に精通したスタッフによるアドバイスがもらえるのが安心。ポートフォリオ作成サービス「MATCHBOX」が無料で利用できる。クリエイター特化ならではのサービスですね。
  • doda
    dodaも未経験者の求人があります。数も多く、転職サイトで求人検索して応募するのでもいいし、エージェントからの紹介で応募するも良し、未経験者の場合、紹介してもらった方がミスマッチな会社に応募することもないので、おすすめかもしれませんね。

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